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05/06/2008

夜の剃刀

昨日の日記でもとりあげた山中智恵子の一首にまつわり、破調の歌の読みかたについて考えていました。

窓の高みにしづかなる鉱物の空灼けて昏岐のなき街となる/山中智恵子
*ルビ 昏岐=くらきちまた

定型のリズムがからだに馴染んでいると破調の歌を見ても無意識に定型のリズムにのせるような読みかたをしてしまうものですが、それが気持ちよくおさまれば体感的にOK、おさまらなくてもその破調により何らかの作用がはたらけば可、という評価基準が自分のなかにはあるようです。小池光さんが「短歌研究」でだったか、八分音符四拍子で定型のリズムを解析していたことがあったと思いますが、それで言うと、たとえば上の山中智恵子の歌の場合、初句は八分休符からはじまる四拍子。三句、四句、結句についてもきれいな四拍子でおさまります。問題の二句ですが、「しづかなる」「鉱物の」をそれぞれ五連符として二拍ずつ取ると音読したときに定型感が出ます。このとき「しづかなる」と「鉱物の」はいずれも頭にアクセントがあり、おのおのの流れ落ちるようなイントネーションが似ています。この流れ落ちるような調べを持つ二連が一首の韻律を美しく保っているのではないかと思え、だからこの歌に関しては理解不能というほどの破調感は薄いのかもしれません。葛原妙子の破調などについてもまたあらためて考えてみます。

GW最終日はテレビでJリーグ観戦。週末に対戦することになる東京ヴェルディの試合を観ていたのですが、強いですねえ。フッキをはじめとする3人の外国人をどう封じるかが鍵となりそうです。

蛍光灯ふるえる夜の剃刀を滑らせるとき美しき脛/ひぐらしひなつ

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