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04/15/2004

『晴れのち神様』田丸まひる

Harenotikamisama

田丸まひる第一歌集。
2004年4月15日BookPark刊。1,050円。

関連サイト
著者 http://replicaprince.easter.ne.jp/

刊行当時二十一歳の作者の、およそ等身大と思われる作中主体の会話体が並ぶ。章に分かれてもいず背景も明らかにされていないが、持ち前の感性を全開にしたかのような手応えが読者にリアリティを運ぶのかと思われる。ひとつひとつの言葉に勢いがあるのだが決して勢いだけでなくやや無意識のうちにもしっかりと選ばれてそこにある感じとか、ひりひりと痛い感じとか、すべてが気持ちよく自己愛に収斂されてゆく感じとかいったものなどからひとりの少女像が顕ち上がってきて、その少女が一冊のなかで恋をしたり泣いたり時には無気力になったりと元気に跳ね回るのである。「痛いほど愛してくれてありがとうありがとうだけ持って逃げるね」と、ありがとうと言いつつも奪おうとする(あるいは与えようとしない)ことの多かった少女時代の最後に置かれた歌が「ちゃんと笑えなくてごめんねこんな変な顔しかできないけどありがとう」。こうして一冊が締めくくられたとき、一冊の主人公である少女の脱ぎ捨てたきらきらとしたものがそこらじゅうに散らばってゆくように感じられるのである。

駅までのラストスパート三分で殺し文句をくれなきゃ帰る
二人だとよけい寂しい「この花火、落ちたら帰る!」寂しいんです
夕暮れにカルピスソーダの匂いしていつだって二人だよという嘘
君がくれる挫折はいつも六月の運動場の砂の味がする
いつもなら優しい君がずるくなる 私そんなに意地悪ですか
あの人のがらんどうに首突っ込んで舐めたらきっと苦いんだろう

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