朧
なにをやっても微妙に調子があがらない感じで、それでもいくつかの仕事を並行してすすめた。夕刻、ライター仲間と電話で情報交換しつつ笑ったり労りあったりする。丁寧に仕事できない人と組むのは大変だね的な他愛のないことでも、いい仕事をするためには実はそれがとても大きなタームなのだった。夜は食事会。ブラジルの手料理でもてなされる。きれいな人たちの気さくなおしゃべりに囲まれて楽しかった。ひとりひとりの名前の音を漢字にあてはめてプレゼントする。それぞれの意味を詩的に解釈し、それらが丁寧かつ美しく訳されてゆくのを聞いていた。それはとても素敵な遊びで、愛情に満ちている。そんなとき言葉はすべて詩だから、風のように遠くまで届くのだった。
痛みは痛みとして胸に受け止める。ときどき潰えそうになるけれど。雨あがりの月を見ながら帰る。ちょっと弱っている。
追えぬまま今日を閉じればひかがみも夜露に濡れてすべてが朧/ひぐらしひなつ


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