07/03/2009

なにをやっても微妙に調子があがらない感じで、それでもいくつかの仕事を並行してすすめた。夕刻、ライター仲間と電話で情報交換しつつ笑ったり労りあったりする。丁寧に仕事できない人と組むのは大変だね的な他愛のないことでも、いい仕事をするためには実はそれがとても大きなタームなのだった。夜は食事会。ブラジルの手料理でもてなされる。きれいな人たちの気さくなおしゃべりに囲まれて楽しかった。ひとりひとりの名前の音を漢字にあてはめてプレゼントする。それぞれの意味を詩的に解釈し、それらが丁寧かつ美しく訳されてゆくのを聞いていた。それはとても素敵な遊びで、愛情に満ちている。そんなとき言葉はすべて詩だから、風のように遠くまで届くのだった。

痛みは痛みとして胸に受け止める。ときどき潰えそうになるけれど。雨あがりの月を見ながら帰る。ちょっと弱っている。

追えぬまま今日を閉じればひかがみも夜露に濡れてすべてが朧/ひぐらしひなつ

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07/02/2009

待っている

今日は雨が降らなかった。傘を持たずにポルトガル語講座へ。読みすすめていた絵本を読み終わる。情緒的なテキストがツボで、楽しみながら勉強できた。細やかな情景描写の美しい文章だった。帰りにギャラリアに寄り、七夕まつりのイベントの打ちあわせ。今年が第1回だからといって様子見のように小規模で地味にやるのは性にあわないので、がんがん計画を立てる。折角やるのなら派手に。関わる以上は関わった人全員が楽しめるように。そして自分のスキルにも繋がるように計画は進めるべし。取材のブッキングやらイベント関連の各所へのお願いごとやらに追われるうちに力尽きて寝落ちする。

ひさしぶりに厚底のブーツやハイヒールをやめてぺたんこのサンダルで外出したので今日は見えるものすべてが違う角度で覆いかぶさっていた。やや脱力しながら見あげる世界は新鮮でやさしい。

触れられるのを待っている閑雅なる曲線をもつ楽器となって/ひぐらしひなつ

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07/01/2009

深みへ

激しい雨が降ったり止んだり。ぽっかりと生まれた空き時間に髪を切ってもらいに行く。前回から早くも半年経っていて「のびたねー」と笑われた。確かに店長の髪型もだいぶ変わってるし…。このサロンに通いはじめてすでに8年くらいになる。髪質から頭のかたちまで知り尽くしてもらっているので、引っ越して家から遠くなっても通いつづけているのだった。夜は思いがけない人に会う。できるだけ楽しくて気持ちが上向きになるような時間を作りたかった。

とてもピュアな、そしてまっすぐなものに触れて眩しかったり愛おしくなったりするのは空を行く雲よりも自然な感情の動きだ。ときに翳ったりもするけれど、すこしずつかたちを変えながらゆっくりと流れてゆくのを見守っていた。

発売中の「CONKA」、特集に寄せた文学碑めぐりの記事の評判がいいらしい。「セーノ!」8月号も特集の仕事が入る。今度は早朝の取材になりそうで、天気がよくなるといい。

呼吸器に咲いてかすかに色づいてわたしの蓮が誘う深みへ/ひぐらしひなつ

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06/30/2009

打たれっぱなし

予定していた鉛筆画教室に行けず自宅でずっと文章を書いて過ごした。午後、打ちあわせに出かけその足で人に会い、夕刻帰宅。今日もときどきヒステリックな感じの土砂降りで、県内では雨の被害が出た地域もあったようだ。

ひかりが貫くように直感的にわかる瞬間があって、それまでは知覚することを拒否していたのだということも知る。わたしは能天気なので、ある種の悪意が外部へ向けられるということが認識できないのだった。そんなおめでたい思考回路に守られてきた部分もあるのだろう。周囲との温度差と無力感に支配されながら、たくさん眠った。

月刊「セーノ!」7月号が発売になっている。お馴染み「短歌の花道」「昼下りの誘惑」のほかに手みやげ特集で見開きを書いた。大分の方は書店やコンビニで是非。

いんげんのさやのみどりのさみしさをかざして夏に打たれっぱなし/ひぐらしひなつ

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06/29/2009

まるで駄目な世界

朝からたくさんの電話やメール。ほぼ一日じゅう文章を書いていた。疲れが蓄積しているようで断続的に眠った。夕刻、取材のため松岡の練習場に向かう途中で思い直して引き返し、ちょうど電話のあった「セーノ!」の萌ちゃんと打ちあわせを兼ねてラ・メールで食事。海面が凪いで見えるほど豪雨が海を叩いていた。

わたしが本気だということに気づいてくれた人は一人だけだったけれど、そのたった一人がいたということが、そのときはとても重要だった。普段は外側から見えないらしく自分でも忘れてしまいがちだけれど、わたしの抱く烈しさはときどき自分自身をも洗ったり蝕んだりする。

もう雨も遮らなくていい まるで駄目な世界をあなたと行けば/ひぐらしひなつ

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06/28/2009

求めてはいけないひと

昨日の余韻を引きずりつつ企画書を1本書きあげてからスタジアムへ。Jリーグ第15節対鹿島戦。ACL敗退直後で疲れていても鹿島は鹿島。王者の風格ある、落ち着いた闘いぶりだった。トリニータもエジが復帰してようやく本来の3バックの布陣で臨むことができ、昨年のハードワークを彷彿させるシーンも作れたのだけど、何度も揺さぶりをかけられるうちに生まれてしまった守備のわずかなほころびから失点。足が止まる時間帯もあり、追加点を献上して敗れた。実力の差だと思う。それでもようやく復帰してきた高松やムウの動きがよく、随所に復調の兆しが見えはじめていただけに悔いが残る。だって選手の補強が行なわれない以上、これはよくやっていると言わざるを得ないではないか。でもこれから続々と怪我人が復帰してくれば、降格は免れないとしても、チームとしてのまとまりはきっと戻ってくる。希望を繋ぐ。

それでも監督会見はつらかった。十分な戦力が得られないままで監督も苦しいだろう。「呼吸が出来るようになる」という監督の言葉が聴き取れたとき、思わず泣けてしまった。監督は気づいたのだろうか。スタジアムからの帰り際にミックスゾーンでわたしを見つけて足を止めて声をかけて下さり、「ポルトガル語、だいぶわかるね」と笑われた。一瞬のことを見逃さずにこうして一記者までも気遣ってくれる、なんて細やかな人なのだろう。さすが稀代のモチベーターだと思う。なんとかいい条件を揃えチームを上向きに持っていきたい。

選手にコメントを求めるのは酷だと思いながら仕事をした。なにも出来ないわたしたちはただ黙り、応援の気持ちをこめて記事を書くだけだ。

坂道を雨は降り出し 求めてはいけないひとの名前を呼んだ/ひぐらしひなつ

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06/27/2009

はー、終わったー、という感じ。2週連続のイベントはやはりさすがにきつかった。朗読は、個人的な評価としてはテンションがあがりきれなかったところもあって満足の行く出来ではなかったのだけれど、終演後の観客のみなさんの反応を見た感じでは評判はよかったらしい。是非うちでも、というお誘いをいただいたりもした。客席に愛情をそそぐという点では完遂できたのかも…。表現の方ももっと精進せねば。見にきて下さった方々、出演者のみんな、リバティのリョーコちゃんとママに深く感謝を。

打ち上げが終わってからポルトガル語の先生とその奥様にポルトガル語の表現や発音について教えてもらった。何度練習してもお手本通りにならないと思っていたあたりの発音を、どうすれば近づけるのか、法則やコツなど。それからブラジルの話や子供たちの話、ポルトガル語の授業の話なども。

不完全燃焼っぽいのに燃え尽きたという不思議な感覚で深夜帰宅。自分のなかで育ってしまったものを自分の意志で破壊したようなところもあって、とりあえず心がからっぽになった。でもきっとそういうものは、少しずつ変質しながらまた育ってしまうのだろうと思う。

明日は鹿島戦。また負けるのだろうか…希望が見えない。監督と選手のために勝たせたい。

こわれてもしずかにすすむ舟があり寄る辺なきこの夜のみずうみ/ひぐらしひなつ

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